[snap]無駄なものは大事なもの
古めかしい床と、暖炉。
真新しい白い壁。新旧が入り混じって歴史を経た落ち着きの中に新しい時間が重ねられて味わい深い豊かな空間となってゆきます。
中央に置かれた大きなスツール。
暖炉の左右にもタイプの違う椅子が置かれています。
暖炉を中心にして左右対称に並べたくもなるのですが、ここでは左右の空間をつなぐ中間的な場所として暖炉を生かしています。
エリアラグで区切られた左右は椅子の形が示すように恐らくリビングとダイニングのエリアです。
暖炉の巾の分だけが、どちらの空間でもない余白の場所として残されています。
そこに置かれたスツールはちょっと休んだり、物を置いたり、少しの間だけ座って話したり、もちろん暖炉を使って暖を取ったりと余白の時間を過ごす為に使われます。
こういうところにはスツールなんか置かないで空いていた方が広く見えるという話になってしまいがちな間の取りかたなのですが、余計なものがあることで、豊かな時間を過ごせるということもあるのです。
暖炉のカラーと、左右のアイボリーとベージュを巧みに取り込んだ張り地のチョイスも、このスツールが空間のなかにさりげなく溶け込みつつも、部屋全体の主役であることを物語っています。
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