Paris メゾンエオブジェ 2017/1月 レポート⑥

“Maison et Objet” 1月の視察のレポート。今回はちょっと脇にそれた番外編の第六弾。
前回から引き続き、Paris市内で開催されたパリ・デコオフというイベントの様子をご紹介します。

豆知識<Paris Deco Offとは?>
パリのテキスタイル・メーカーやエージェントのショールームが新作を発表する、プロ(バイヤーなど)を対象にしたイベントです。メーカーのショールームが卸問屋街に集中しているので、そこで大々的に開催される街ぐるみの企画です。
ヴェルサイユ宮殿や数々のシャトーや歴史的建造物にも卸している高級ブランドや、何百年も続く老舗が伝統とプライドを持ってアイテムを紹介しているので、なかなか見れないものが拝める貴重なイベントです。


中に入らなくてもショールームのウィンドウを眺めていて楽しいイベントです。どのメーカーもアピールするチャンスですから、デコレーションにも力が入っていて、新作はどんなモチーフや色をテーマにしているかなど、大々的に見せています。
このウィンドウなんて、結局飾っている商品はクッション1つにも関わらず、この凝りよう!たった1個の製品をアピールしているのではなく、これが今季のブランドテーマですよ、という分かりやすいウィンドウです。すごい。



広場を歩いていると、イベントの証であるランタンの下に何やらガラスのお部屋がありました。近づいてみると、中で人がタッセルを作っているではありませんか!びっくり!
2畳ほどのスペースのガラス部屋の中に美しいタッセル職人の女性。もちろん、これもイベントのパフォーマンスです。(常設ではありません)
こんな風にタッセルって作っているのよ、と見せてくれているのですね。


ファブリック・ブランドのショールームは主にこんな感じでクッションやクロスをディスプレイ。写真のショールームはフランスのブランドのものではありませんが、全体的に見て回った印象として動物や自然をモチーフにしたクラシックな柄をモダンな鮮やかな色で表現したシリーズが多く見受けられました。



とあるカーテン屋さんの中に入って商品を見せてもらいました。
豪勢な刺繍のカーテンを前回の記事で紹介しましたが、同じショールームです。
この店の入り口を部屋の中から振り返ったら豪華な刺繍のカーテンがかかっておりました。近づいてみると、シノワズリとでも呼ぶのでしょうか?古き中国の宮中をモチーフにしたような図柄が施されていました。
ヨーロッパから見てアジア文化はオリエンタルでミステリアスなイメージがあるせいか、人気です。
古い着物とかをシェードにしたりウィンドウ・トリートメントとして再利用できれば人気が出そう。日本では洗濯や使い勝手でインテリアを選ぶ傾向がありますが、こちらはそれよりもデザイン重視の富裕層もたくさんいますから、扱い辛い絹の着物でも需要がありそう、なんて思ってしまいました。


ちょっと不思議なウィンドウ・ディスプレイを発見。
ファブリックで刺し子のように作られているのです。つまり、奥行きが無い。
通常ウィンドウは店の中から入って飾るのに比べて、これは外からガラスを開く造りになっているということは、このファブリックが入れ替えられるのだと思います。刺し子(と勝手に命名していますが)の本体が都度変更されているかは定かではありませんが、これはなかなか面白いアイデアです。
ファブリックを見せたい側として、自社の製品でランプシェード、ソファの張り地、そしてクッションなどが作れるよっと言いたいのでしょうね。


初めて訪れたパリ デコオフというイベント。
最後にランタンの下に潜り込んでパチリ。ブランド名が刻まれていました。1つ1つ違うファブリックの大きなランタンが通りに現れる、素敵な町ぐるみのイベントは、今回紹介したショールームだけではなく、オープニング、クロージングにパーティーも催されていたり、講演会なども開催されているので興味ある方はぜひご参加ください!来年は2018/1/18からの開催予定だそうです。

次回は本家、”メゾン エ オブジェ”に話題を戻しまして、レポートいたします。

記事提供


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