[clip]白x青+紫 ワンポイントカラーの使い方

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空間全体は古びた壁の仕上げのまま残されたヨーロッパの古い建物の部屋といった感じです。部屋づくりにあたって古い部分をほぼそのまま残し、新たに手を加える部分との対比関係を考えながら選んで行きます。

床や壁、天井など面積の大きな部分に入れる色を選ぶことで部屋の基調色が決まります。
この部屋では壁と天井は基本的に古いものを生かしているようですが、床に青いカーペットを敷き、ベースカラーに青を加えます。
この青系統の色を使い、壁側にアクセントを作ります。水色のモダンな柄の壁紙を壁の一部に貼り込み、古い壁とのコントラストを付けて部屋の印象をガラリと変えています。新旧の要素の際立つ面を作るのは、モダンな部屋づくりのテクニックですね。部屋の中心となる暖炉の部分を避けてコーナーの方に配置させるのもモダンなデザインの意図を強調しているのだと思います。
暖炉を挟んで反対側の壁にも現代アート的なものを掛けて対比関係が隅だけで終わってしまわないようにバランスを取っています。
 
壁と床のカラーリングでモダンなデザインを付け加えた部屋になりましたが、ここにクラシカルなテイストを加えて調子を整えています。家具のスタイルはトラディショナルなデザインの物を選び、木部分の色と合った渋めのカーテンを下げて部屋に落ち着いた感じを加えます。

これで、もともと有った古い物と、新しく手を加えたモダンな物、そして新しく用意されたクラシカルな物という三つの要素がミックスされた空間になりました。

もう一つ、アクセントカラーとして椅子の張り地に紫が使われています。
部屋の右半分と左半分を見比べるとわかりやすいですが、左側の紫とテーブルの茶色の組み合わせはトラディショナルに落ち着いた感じに見えます。
一方で水色の壁を背景にした側では紫と水色の対比はモダンでポップなテイストの演出になっています。
アクセントカラーとして唐突にも見える紫の挿し色は、新旧どちらのテイストとも調和して、対比を付けた壁面の要素をつなぐ役割を果たしているのです。

元の建物にはあまり手を加えずに、新しい見た目を作り出すテクニックは空間に手を入れづらい賃貸住宅のインテリアなどにも応用ができるのではないかと思います。

出典:remodelista

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